HSPの対応動作環境はWindowsだけ

HSP(Hot Soup Processor)で作成したプログラムはどの環境で動く? フリーウェアなプログラミングツール「HSP」(公式サイト「HSPTV!」)で作成したプログラム(ツール・ゲーム)の対応動作環境は、基本的にWindowsだけです。出力されるファイルというのは、実行ファイル(*.exe)とスクリーンセーバーファイル(*.scr)だけだからです。

HSP2時代には通常のWindows版とともに、アルファ版としてMac OS(Classic環境)向けの開発環境もリリースされました。が、Mac版はほとんど更新されないまま、すでにHSP 2.x系の開発は終了してます。この他に非公式でK-KさんがLinux向けの移植「xhsp」をリリースしてます。

さて、現在のHSP(HSP3)の対応環境は、基本的にMicrosoft社のWindowsというパソコン向けOSが乗っかったものです。細かくOS名を挙げると、Windows 98、Windows Me、Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows 7になります。いちおうWindows 95もサポートしており、Internet Explorer 4以降の導入が要求されます。
(Windows VistaとWindows 7の64bit版は、HSPウィンドウの×ボタンを押してもプログラムが終了しない不具合がありましたが3.2aで修正)

たとえば、AppleのMac OS(マック)、PDA(Windows Mobile、Linux Zaurus、Palm)、携帯電話のJava ME(NTT DoCoMo、au by KDDI、SoftBank...)、各種ゲーム機(Wii、PS3、Xbox、DS、PSP)なんかは基本的に別物のコンピュータ(CPUが別モノ)なので利用できません。

ただ、2008年にオープンソースプロジェクト「OpenHSP」としてHSPのコア部分のソースコードがBSDライセンスで公開されました。これによって、コア部分のLinux向け移植や、zakkiさんによるNintendo DS向け移植、fujidigさんによるJavaScriptへの移植の取り組みなんかが行われてます。

HSPのコアはC++で書かれてるので、それをコンパイルできる環境(コンパイラ)とともに、移植対象のマシンを所持し、移植できるスキルを持ってる人がいれば話は別です。

⇒ 参考、HSP移植版の紹介

インターネットブラウザ上でHSP製プログラムを動かす!

上では触れてませんが、HSP(HSP3)にはYukiさんが製作された「HSPLet」(HSPLet3)というツールが 付いており、これはHSPでコンパイルして生成した中間コードを「Javaアプレット」のデータに変換してくれる コンバータです。(参考、HSPLetについての情報
 いろいろな部分で制約があり完全にWindows版HSPと互換があるわけではありませんが、サン・マイクロシステムズ が無料で提供してるJavaソフトウェア(JRE)というプログラムをパソコンに 導入しておくことで、インターネットブラウザ(Microsoft Internet Explorer、Mozilla Firefox、Opera、Apple Safari、Google Chrome)上で動作可能なプログラム(Javaアプレット)を用意することができます。

動作プラットフォームを選ばないJavaの技術により、インターネットブラウザさえあれば、Java SEに対応する OS(Windows、Mac OS、Linux)からホームページ上にアップロードしたプログラムを動かすことができます。

関連して、zakkiさんにより「HSPLet」をJava MEのDoJa(ドコモ iアプリ)向けに移植した「iHSP」を 公開されてます。

他に非公式でTHAGAさんが製作されたHSP拡張プラグイン「MingHSP」があります。これは Adobe FlashのSWF出力ライブラリ「Ming」をHSP向けに移植したもので、 HSPスクリプトからSWFファイルを出力生成できます。コンバータ的なものではないため、MingHSP独自の命令も使って 専用のコードを組む必要があります。
 ちなみに、HSP-NEXTのさくらさんがこの「MingHSP」を支援するモジュール「swfmod」を公開してます。

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