【iPhone】 スマートフォンをターゲットとしたワンクリック請求詐欺サイトの演出 【Android】
何かと話題のiPhone(アイフォーン)やAndroid(アンドロイド)端末のようなスマートフォン(スマホ)や携帯電話でをターゲットにした不正な架空請求「ワンクリック詐欺」(ワンクリ詐欺)を行ってるアダルト動画エロサイト。
『こんなんひっかかるバカいるのー!? (^0^)』とか何とか対岸の火事なごとく思っている人も、おどろおどろしい登録入会料金請求画面のページに用意されてるもっともらしい演出に頭真っ白でパニック状態になり・・・、慌ててメールや電話で相手側へ問い合わせてしまうとアウトッ!
「情報取得中」「ダウンロード中」の動くアニメーション
進行バーがビヨ〜ンと伸びて「データ取得中」「情報取得中」「ダウンロード中」という動くアニメーションが高速で表示されます。
確実に目に飛び込んでくるよう、登録入会料金請求画面の最上部付近に置かれるのが一般的です。
最終的に、「登録完了」「警告」といった文字が点滅するところもあります。
これは単なる画像のアニメーションGIF(*.gif)を使うもので、実際には携帯電話やスマートフォンから情報を収集されたり、ファイルが端末にダウンロードされたわけではありません。
IPアドレスとユーザーエージェントの表示
ワンクリック詐欺の演出の定番といえば、「IPアドレス」と「ユーザーエージェント」でしょう。
この2つの情報に加えて、○日以内に銀行口座へ料金を振り込むよう促してくるアダルト動画エロサイトは、もはやワンクリック詐欺サイトであると自ら表明してるようなものです。
登録入会料金請求画面の画像集を見てください・・・ぜんぶそうなので。 (^^;
IPアドレス [*.*.*.*]形式の数値 |
○ 接続場所や利用してるインターネットプロバイダ名が判断できますが、ここから個人の特定は不可能です(※)。 ○ この接続場所はかなり広範囲で地理的には都道府県程度のレベルです。それこそ住所は特定できません。 ○ IPアドレスというのは1日程度でコロコロと変動します。 |
ユーザーエージェント (様々な環境の一覧) |
○ 接続環境(携帯電話/スマートフォンの機種名)、インターネットブラウザ名、インターネットブラウザのバージョン情報が判断できますが、ここから個人の特定は不可能です。 ○ この情報を元にしてアクセスしてきたユーザーの環境(パソコン、携帯電話、iPhone、Android)に合わせた専用ページを振り分け表示したりします。 |
IPアドレスを見せつけられると身元(名前・住所・電話番号)がぜんぶ特定されたと思い込むエロ人間がいるようです。
この2つの情報はサーバー側に常に送信されるので、下のようなサイトを訪問すれば毎日いつでも何度でも拝めます。
ユーザーエージェントはアクセスしてきた”環境”を特定できます。
- Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.0; Trident/5.0)
⇒ Windows 7 パソコン - Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10_7_2) AppleWebKit/525.27.1 (KHTML, like Gecko) Version/3.2.1 Safari/525.27.1
⇒ Mac OS X Lion マシン - Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 5_1 like Mac OS X) AppleWebKit/534.46 (KHTML, like Gecko) Version/5.1 Mobile/9B179 Safari/7534.48.3
⇒ スマートフォン iPhone - Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.3.5; ja-jp; P-02D Build/GRJ90) AppleWebKit/533.1 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/533.1
⇒ スマートフォン Android
どちらも個人情報でも何でもありません。下のようにサイト上に設置できるブログパーツなんてのもあります。ホームページやブログを持ってる方ならアクセス解析を見たことがあるはずですが、この情報を蓄積していって統計データを構築してるんです。
※ 公的な機関、たとえば警察が何か犯罪の捜査の過程で「IPアドレス」を元にプロバイダ側へ情報提供を求め、会員を特定するることはありえます。ただ、詐欺を仕掛けるグループにはこのような特別な権限がありません。
端末がブルブルとバイブ振動
携帯端末向けFlashプレーヤー「Flash Lite」の技術を使った手法です。
電話番号が相手側にばれ、コチラ側へ電話をかけてきたとエロ人間を勘違いさせる演出になります。
実際に請求画面で読み込むようになってたFlashデータ(sfwファイル)を解析してみると下のような感じの挙動なってました。
この処理を説明すると、[StartVibrate]で1000ミリ秒間(=1秒)のバイブレート作動を1回行って[StopVibrate]で停止、そしてその作業をもう1度行ってます。つまり『ブゥ〜 ・・・ブゥ〜』と振動することになります。
端末からカメラのシャッター音再生
カメラのシャッター音「カシャ!」が保存されてる単純な音声ファイル(*.mp3)を端末上で再生する演出です。
カメラを遠隔操作するなぞ物理的にできない上にカメラのレンズは外側を向いてるわけですが、音でもって顔を撮られたとエロ人間を勘違いさせる演出になります。